三浦九段の不正疑惑が解決したことによって疑問を投げかけた渡辺明九段が今は悪者になっている。

自分はここでも書いた通りスマホを使ったかもしれないけど、盤面の評価や手筋を読んだりはしていないと考えていた。なぜなら当時勝率5割程度でここ数年の勝率と大差ないし、苦手な棋士に負け得意な棋士に勝っていたから。なにかインチキの底上げがあるわけじゃなく、そもそもスマホのない時代から三浦九段は文句なく強かった。

しかし、この疑惑が出た当初「やっぱりな」「連盟が公にしたからには物証があるに違いない」という空気で7割は黒と決めつけていた。「結婚して責任も生まれたからどうしても勝ちたかったのか」とか勝手な想像をあれこれ付け足して犯人として仕立て上げた。

蓋を開けてみると長時間の離席という証言は実際わずか数分であり、なにより持ち込みや外出禁止になっても三浦九段の勝率が悪くなっていないことが不正していないことを物語っている。

そこで疑惑の発端だった渡辺明九段に騙された!と、さんざん黒と決めつけていた将棋ファンが自分たちの間違いを認めず、その責任を渡辺明九段にぶつけている空気がある。
実際、幾人かはリアルで自分も知っておりこの件があってから距離を置くようにしている。

「自分が間違っていた」と認められないなら初めから犯人とか決めつけてはいけない。フェアじゃない。
この疑惑の件で厚顔無恥な将棋ファンが大量発生したことが一番切ない。
もちろんこの状況にはネットが余計な尾ひれを付けたことも関係している。ネットに騙された奴も自分じゃ間違いを認めないクズ野郎が多い。自分がそうならないようにしなくてはとも思った。